椎間板内酵素注入療法(ヘルニコア注入)について
椎間板内に酵素を含んだ薬剤を直接注入して、ヘルニアによる神経の圧迫を弱める方法です。
当院では、この椎間板内酵素注入療法にヘルニコアという薬剤を使用します。背骨と背骨の間のクッションの役割を持つ椎間板の内部には、髄核という組織があります。この髄核が後方に飛び出て、神経を圧迫するのが椎間板ヘルニアです。
当院では、手術にて飛び出たヘルニアを摘出するのが最もスタンダードな治療法ですが、ヘルニコアはヘルニアを起こしている髄核に直接注射して治療を行います。
髄核には保水成分が豊富にあるため、ヘルニコアを髄核に注射することで、有効成分のコンドリアーゼが髄核内の保水成分を分解し水分によるふくらみを和らげます。結果として神経への圧迫が改善し、痛みや痺れなどの症状が軽減すると考えられています。
安全のために、原則1泊2日の入院で行います。
手術は20分程度で局所麻酔で行います。レントゲン撮影室にてうつ伏せ、もしくは斜め横の体位となります。針を刺す場所の決定を行い、消毒・皮膚の局所麻酔を行います。
椎間板内に針を進め、造影剤を投与後、ヘルニコアを注入します。
手術後、30分程度安静にして問題なければ動けます。
この治療がご自分に該当するかどうか、もしくは治療を受けたい、などある患者さんは、当院の脊椎外科外来(毎週火曜、金曜の午後の外来)にお越しください。
予約や紹介状は不要です。