最近は脳卒中治療においてMRIの果たす役割が非常に大きくなってきております。MRIは水の動きをラジオ波を当てて共鳴の多少を画像化したものであり、放射線などによる被爆の心配は全くありません。最近のMRIは微少な脳血流の変化や静脈性出血などを検出できるまでになっています。今回下記の点について優れたMRIを導入しています。
この撮影装置は多数の血管内治療支援機能が装備されています。 とりわけ血管内手術をする上で有用な機能として次のようなものがあります。
磁場の強さ(T: テスラ)について
理論上はテスラが高いほうが細部まで描出されると考えられていますが、実際の医療現場では脳神経領域において脳機能画像現行では3Tより1.5Tの方が患者さんにとって快適で、安定した良い画像ができると考えています。当院にある現在のシーメンス社1.5TのMRIは3Tの装置と比べて遜色ない非常に優れた画像を提供しています。(CTと違いMRIの画質は検査技師の画像処理技術に左右されます) 両者において撮影時間の差はほとんどありません。(一般的な撮影で約15分)。注意点は過去に動脈瘤クリップが頭蓋内に留置されている方は注意が必要です。(3Tの装置では撮影できない動脈瘤クリップがあります。)経頭蓋刺激装置や心臓ペースメーカーを留置されている方は原則撮影できません。(最近少しずつですが、MRI撮影可能ペースメーカーも使用されるようになってきました)
閉所恐怖症の方に
当院のMRIガントリー(体が入る場所)は従来のMRIより広くなっています。撮影時に患者さんが感じる密閉感はほとんどありません。